ほくろ治療の選び方

個々のほくろによって適した治療法は異なります。
治療したいほくろのできている場所や、大きさ、深さ(表皮レベルなのか真皮の浅いレベルまでなのか、真皮の深いレベルにいたるのか)、色(黒いのか肌色なのか)、個数(ひとつだけなのか、複数を同時に治療したいのか)、などによって治療の選択枝が異なります。
また、求める治療効果(完全にほくろを除去したいのか、見た目の症状だけ消えればよいのか)によっても適した治療法は異なってきます。
※)このページに書かれた内容は、あくまで参考としてご利用ください。
各医療機関によって医療設備は異なりますので、ここに書かれた内容がすべての医療機関に共通するわけではありません。
詳しくは、治療を担当する医師にご確認ください。

• 以下の質問に答えていくと、あなたに適したほくろの治療法を選ぶことができます。

【質問1】

あなたのほくろは盛り上がっていますか?

 Yes 盛り上がっている
  → 盛り上がりのあるほくろの場合

 No 黒いけど盛り上がりはない
 →  盛り上がりの無いほくろの場合

盛り上がりのあるほくろの場合

右の写真のように盛り上がりのあるほくろの場合、治療の選択枝は次の二つです。

●手術
●炭酸ガスレーザー

下の図のようにメラニン色素(黒い色素)を産生しているのは表面に近い部分の母斑細胞(ホクロの細胞)だけで、深い部分の母斑細胞はメラニン色素を産生していません(一部例外はあります)。したがって、ほくろの盛り上がり部分を除去すると色も消えてしまいます。

下の図のようにメラニン色素(黒い色素)を産生しているのは表面に近い部分の母斑細胞(ホクロの細胞)だけで、深い部分の母斑細胞はメラニン色素を産生していません(一部例外はあります)。したがって、ほくろの盛り上がり部分を除去すると色も消えてしまいます。

手術は、深い部分の母斑細胞まで残さず取り除くことができ、再発の心配は少ない処置です。キズが深くなるので、大きなホクロの場合にはキズを縫いよせる必要があります。手術の場合、ある程度のキズ痕は覚悟が必要です。

炭酸ガスレーザーは、ほくろの盛り上がり部分を削り取って、平らにする治療です。多くの場合、この処置によってほくろの黒い色も消えてしまいますが、例外的に真皮内の深い部分にまでメラニン色素を産生している母斑細胞が存在しているほくろだと、黒い色が残ってしまう場合があります。
炭酸ガスレーザーは手術と比較してキズが浅い分、短期間でキズ痕が目立たなくなるメリットがあります。(※ まったくキズ痕が残らないわけではありません。また、ほくろの大きさや場所によっては、手術の方がキズ痕が目立たない場合もあります。)

【質問2】
(盛り上がりのあるほくろの治療を希望される方へ)

あなたは、
ほくろの治療において何を優先しますか? 

 ① ほくろが完全に除去できて、再発しない
   治療がよい。
    → 手術

 ② 傷痕が目立たなくて、早く治る治療が良い。
    → 炭酸ガスレーザー

盛り上がりが無いほくろの場合

右の写真のように平坦なほくろの場合、治療の選択枝は次の三つです。

Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー(Q-ALEX)
炭酸ガスレーザー(CO2)
手術(OPE)

Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー(Q-ALEX)は、メラニン色素に特異的に反応してダメージを与えるレーザーで、周囲の組織にはほとんどダメージを与えません。この性質を利用して、盛り上がりが無いほくろの黒い色を消すために使用します。
この治療法には、麻酔が必要ないこと、治療後に絆創膏を貼る必要が無いこと、同時に複数個所の治療ができることなどのメリットがあります。その反面、1回の治療効果が弱いので、ほくろの黒い色が消えるまでレーザー照射を繰り返し(1~3ヶ月毎に数回)行う必要があるので、治療に要する期間は長くなります。

炭酸ガスレーザー(CO2)は、ほくろの表面にレーザー光を照射することで、ほくろの黒い色が見えなくなる深さまでほくろの組織を削り取っていく治療法です。処置は局所麻酔を効かせた状態で行います。
治療後1週間程度は処置した部分が小さな擦りむき傷のような状態になりますので、その間は患部に化粧品が付かないようにして、絆創膏などでカバーする必要があります。
1回の治療効果はQ-ALEXよりも強力ですので、1~2回のレーザー照射でほくろの症状を消すことができます。(例外はあります。)

手術(OPE)は、深い部分の母斑細胞まで残さず取り除くことができ、再発の心配は少ない処置です。キズが深くなるので、大きなホクロの場合にはキズを縫いよせる必要があります。手術の場合、ある程度のキズ痕は覚悟が必要です。

ほくろの深さと治療効果の違い

治療の深さ:  Q-ALEX、  CO2、  OPE

浅いほくろ(境界母斑)

母斑細胞は表皮と真皮の境界部分に存在する。

浅いほくろ(境界母斑)

何れの治療法でも完全に母斑細胞を除去することができる。
Q-ALEXの場合、1回のレーザー照射では色が消えないことが多い。

少し深いほくろ(複合母斑)

母斑細胞は表皮・真皮境界部分と真皮の浅い部分に存在する。

少し深いほくろ(複合母斑)

Q-ALEXでは治療に複数回のレーザー照射をを要するが、完全に色が消えない場合もある。
CO2では、1~2回の治療で色が消える。再発する場合はある。

深いほくろ(真皮母斑)

母斑細胞は真皮の深い部分にまで存在する。
ただし、黒い色(メラニン色素)を産生している母斑細胞は浅い部分だけに存在し、深い部分の母斑細胞は色を持たない。

少し深いほくろ(複合母斑)

Q-ALEXとCO2はほくろの黒い部分だけを除去する治療。
OPEは完全に母斑細胞を除去する治療。

※ 上記のように、ほくろの深さによっても適した治療法は異なります。外見からある程度はほくろの深さを判断することができますが、実際には治療を行ってみないと分からない場合もあります。

治療法の特徴まとめ

※) いずれの治療法も、治療後しばらくの間は患部に絆創膏を貼ったり、化粧を控えたりして
   日常生活に制限があります。この期間のことをダウンタイムと呼びます。
※) 局所麻酔は、ほくろの根元の部分に、細い針の注射器を用いて局所麻酔薬を注入して
   行います。

【質問3】

(平坦なほくろの治療を希望される方へ)

あなたは、
ほくろの治療において何を優先しますか?
① ほくろが完全に除去できて、再発しない
   治療がよい。
   治療を希望するほくろの数は少ない。
  → 手術

② 治療に時間がかかっても、治療した
  痕が目立たない方法がよい。
  同時にたくさんのほくろを治療したい。
  → Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー

③ 手術まではしたくないけれども、1回で
  はっきりとした治療効果が確認できる
  治療法が良い。
  局所麻酔の使用に抵抗は感じない。
  → 炭酸ガスレーザー

 

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