一般的に、シミとは「皮膚の色調の変化、特に褐色または黒色への変化」を表現する言葉として用いられています。そこには大きさや、形の概念は含まれません。つまり、大きいものも、小さいものも、まあるい物も、そうじゃない物も、褐色または黒色への色調の変化を伴う物は、すべてシミと表現されているのです。 そのような訳ですから、「シミ」という言葉からイメージする症状は人によってまったく異なっている場合もあります。 つまり、「一言でシミといっても、その中には様々な病態がごちゃ混ぜになっている」のです。 では、一般にシミと呼ばれるものにはどんな病態が含まれているのでしょうか? ざっと病名(病気というには疑問のあるものも含まれますが…)を挙げてみましょう。
【適した治療法】 Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー、ハイドロキノンを代表とする塗り薬、広範囲に多発しているものに対してはIPL、補助的に飲み薬、など
【適した治療法】 炭酸ガスレーザー、液体窒素、など
【適した治療法】 Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー (液体窒素が有効な場合もあります)
【適した治療法】 トラネキサム酸を代表とする飲み薬(L-システイン、ビタミンC、ビタミンE、グルタチオンなども) ハイドロキノンを代表とする塗り薬(ビタミンC誘導体、レチノイン酸なども)、など (治療によって色が薄くなっても、上記のような増悪要因が加わると再発します。)
【適した治療法】 Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー、IPL、ハイドロキノンを代表とする塗り薬、など (ただし、治療効果は一時的で再発することが少なくありません。)
【適した治療法】 Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー (ただし、再発したり、逆に色が濃くなってしまう場合もありますので、治療前によくカウンセリングをお受け下さい。)
思春期頃に目立ってくる、青黒い色をしたアザの一種です。 多くのシミは表皮のメラニン色素が増加した状態ですが、この太田母斑と下記の後天性真皮メラノサイトーシスとは例外的に、真皮内のメラニン細胞が増殖した状態です。 生まれつきで成長とともに色が濃くなっていくタイプ(早発性)と、思春期以降に症状が現れるタイプ(遅発性)のものがあります。 黄色人種に多いタイプのシミです。 目の近くにできたものは、目の下のクマと間違われることもあります。
【適した治療法】 Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー (繰り返しレーザー照射を行う必要がありますが、保険適応があるのは2回目までです。以後は自費診療となります。)
【適した治療法】 Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー(繰り返しレーザー照射を行う必要がありますが、保険適応があるのは2回目までです。以後は自費診療となります。)
何かにひどくかぶれた後や、やけどをした後に茶色いシミが残ることがありますが、そのような症状を炎症後色素沈着といいます。 炎症後色素沈着は他のシミと違って時間の経過とともに自然に色が消えていきますので、通常は特別な治療を必要としません。しかし、症状が強いと色が消えるのに数ヶ月以上も時間がかかってしまったり、色が消えずに残ってしまう場合もありますので、もとの炎症が強いため炎症後色素沈着が重症化しそうな時には、予防的に治療を行うこともあります。
【適した治療法】 ビタミンCを代表とする飲み薬(L-システイン、ビタミンE、グルタチオンなども) ハイドロキノンを代表とする塗り薬(ビタミンC誘導体、レチノイン酸なども)、 ケミカルピーリング、など (一般的に炎症後色素沈着に対してレーザー治療を行うことはありませんが、例外的に、色素沈着が真皮に及ぶ場合には通常の治療に反応しないので、Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーを行う場合もあります。
【適した治療法】 手術、炭酸ガスレーザー、Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー (ほくろの状態によって適した治療法は異なります。また、手術以外の方法ではほくろを完全に除去することはできず、再発する可能性が残ります。)
お風呂で体を洗う時に、ナイロンタオル(化繊でできたアカすりタオルもしくは泡立ちタオル)でゴシゴシと擦っていると、背骨や肩甲骨の上の部分の皮膚に茶色~黒色の色素沈着を生じてきます。 摩擦による機械的刺激やそれにより生じる炎症が原因となって、表皮内のメラニン色素が真皮に落ち込んで沈着したもの。 ナイロンタオルの使用を中止すれば自然に回復しますが、色が消えるまでに数ヶ月~数年もかかることがあります。早く色が消えることを期待して、次のような治療を行う場合もあります。
【適した治療法】 ビタミンCを代表とする飲み薬(L-システイン、ビタミンE、グルタチオンなども) ハイドロキノンを代表とする塗り薬(ビタミンC誘導体、レチノイン酸なども)、 ケミカルピーリング、など
すりむきキズをしたときに、ガラスの破片や砂利などの小さな異物がキズの中に入りこんで、キズが治った後に入れ墨(刺青)をしたような色(黒、青、うす茶色)が残ってしまった状態です。 メラニン色素が増えた状態でないのでシミとは異なりますが、「けがの痕にシミができた」と言って来院される方が多いので、ここではシミの範疇に入れておきます。 「刺青(入れ墨)」は人工的に真皮に炭素等の異物を沈着させたものですが、けがによって真皮内に異物が沈着した状態になってしまったものが外傷性刺青です。
【適した治療法】 Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー (沈着している異物の種類によって治療効果が見られないこともあります。)