俗にいう「脂肪のかたまり」(脂肪腫と粉瘤)の症状や治療法の説明
あおよこ皮膚科クリニック
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俗にいう「脂肪のかたまり」
「脂肪のかたまり」と言われる物の代表は脂肪腫粉瘤です。
 
 
脂肪腫
【脂肪腫とは?】脂肪腫
脂肪腫はその病名からも解るように脂肪細胞の良性腫瘍で、症状としては少し弾力のある柔らかいしこりを皮膚の下に触れる状態です。通常傷みは伴いません。表面は通常の肌の色です。ゆっくりとですが大きくなる傾向があり、下に骨がある固い部分(おでこなど)にできると盛り上がってくるので、「こぶ」と表現されることもあります。体質的に脂肪腫ができやすい人もいて、体中にたくさんできてくることもあります。

脂肪腫は、下の図のように皮下脂肪の深さで、被膜に覆われた状態で存在します。その表面を覆っている表皮と真皮には異常がなく、通常の肌の色です。腫瘍細胞は、周囲組織と被膜によって分けられているので、表面から指で触ると可動性があります。
脂肪腫(図示)

【治療方法】
良性腫瘍ですので、内臓に転移して命にかかわるようなことはありません。したがって、治療しないで放置してもよいのですが、徐々に大きく目立つようになります。また、場所によっては圧迫を受けた時に痛みを生じるようになることもあります。あまり大きくなってから治療すると、手術の傷痕が目立ってしまったり、手術に伴うリスクが大きくなりますので、ある程度の大きさに達したものは治療したほうが良いでしょう。

再発しないように完全に治すためには腫瘍細胞を残さず摘出する必要があります。その方法として、一般的には手術が行われます。
大きな脂肪腫に対しては、傷を小さくする目的で脂肪吸引が行われる場合もありますが、取り残しを生じやすいことや、健康保険の適応が無いことから一般的ではありません。
当院では手術のみ行っております。脂肪吸引に関しては、実施している医療機関にご相談ください。
脂肪腫の治療法
実際の手術法:
  1. 脂肪腫の表面にメスで線状の切れ目を入れます。柔らかい腫瘍なので、大きな物の場合、切れ目の長さは腫瘍の直径より小さくても腫瘍を取り出すことができます。
  2. 脂肪腫を周囲の組織から剥離して取り出します。
  3. 取り出した部分の空洞を縫い縮めます。大きな脂肪腫の手術では、空洞に血液が溜らないようにドレーン(溜まってきた血液を傷の外に排出させる器具)を挿入します。
  4. メスで切った部分を縫い合わせて傷を塞ぎます。
 
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粉瘤
【粉瘤とは?】粉瘤
もっとも一般的に認められる皮膚良性腫瘍の一種です。原因ははっきりしていませんが、誰にでもできる可能性のあるもので、特別めずらしいものではありません。耳の裏側や背中にたくさんできてくる場合もあります。下の図に示すように、表皮に連続した嚢腫(のうしゅ;周囲に壁のある袋状の構造)を形成しています。嚢腫の壁は表皮と同じ細胞からなり、嚢腫の内容物はどろどろとした角質からなります。嚢腫の頂点に毛孔(毛穴)の残存を認め、圧迫すると悪臭のある内容物を排出することがあります。
粉瘤(図示)

【放置するとどうなる?】

徐々に大きく成長します。場所によっては鶏卵大や、まれに赤ちゃんの頭ほどの大きさになる場合もあります。大きくなってから切除しようとすると傷痕が目立ってしまいますので、ある程度の大きさに達した時点で切除してしまった方が良いでしょう。

また、嚢腫内に細菌感染を起こしたり、圧迫により嚢腫の壁が破れたりした時に、急に大きく腫れて痛みを生じることがあります。このような状態を炎症性粉瘤(または化膿性粉瘤)と呼びますが、時として大変強い痛みを伴います。痛くなってからでは、後に述べるように膿を出して一時しのぎをするだけになりますので、そのような状態になる前にやはり切除してしまった方が良いでしょう。

【治療法】

<痛みを伴わない時>
粉瘤を完治させるためには、嚢腫壁を取り残しが無いよう完全に(手術にて)摘出する必要があります。手術には次の2つの方法があります。
  1. 単純切除(紡錐形切除)

    メスで切り取って、縫う方法です。嚢腫壁を肉眼で確認しながら周囲の組織から剥離して摘出しますので、壁の取り残しを生じることは少ない(再発しにくい)のが利点ですが、欠点は傷痕が長い線になるので目立ってしまうことです。
粉瘤の手術(紡錐形切除)

  1. くり抜き法(へそ抜き法)

    嚢腫の中央部分をパンチメス(直径4~5mmの円筒形のメス)でくり抜いて嚢腫内容を排出し、その穴から嚢腫壁を取り出す方法です。傷痕が小さくて目立たないのが利点ですが、小さな穴から嚢腫壁を取り出すため嚢腫壁が周囲の組織と強く癒着していると取り残しを生じ、再発することがあります。再発した場合には、大きくなる前に単純切除を行います。
粉瘤の手術(くり抜き法)

<痛みがある時(炎症性粉瘤)>
細菌感染を生じていますので、抗生物質や消炎鎮痛剤の飲み薬で炎症を抑えます。膿が溜まって痛みが激しい場合には、メスで切込みを入れて溜まっている膿を排出します(切開排膿処置)。このような処置で腫れや痛みはおさまりますが、嚢腫壁が残ってしまうとやがて再発してきます。再発した時には、また炎症を生じて痛くなる前に手術で嚢腫壁を摘出する必要があります。
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